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京友禅の歴史

友禅とは元禄時代に京都に生まれた模様染めのことです。
布を染める技法は古くからありましたが、京友禅の起源は、桃山時代後期から江戸時代初期にかけて 創り出された「辻が花染」、江戸時代初期から中期の「茶屋染」と考えられます。町人文化の栄えた江戸時代の貞亭年間から元禄年間に、 当時京都の知恩院の門前に住んでいた扇に絵をかくことを生業とする扇面師・宮崎友禅斎の描く画風を着物の意匠に取り入れて、華麗な模様染めの分野に生かされ、友禅染めの誕生となったのです。
友禅の名称は、この友禅斎から名づけられました。その流行はすさまじく、貞亭4年(1687年)の源氏物語を題材にした 衣裳雛形本「源氏ひながた」上巻には「扇のみか小袖にもはやる友禅染め」と 友禅染めの文字が記載されています。宮崎友禅斎は、その後京都の地を離れ金沢で晩年を過ごしました。金沢では従来の御国染めに影響を与え、加賀友禅として発達していきます。
江戸時代の友禅染めも、現在の手描き友禅とほぼ同じ技法で制作されていました。明治時代になると、文明開化とともに化学染料が染色に導入されるようになり、廣瀬治助翁によって化学染料と糊で色糊が作られ、型紙で友禅模様を染める「写し友禅染め」が発明されます。これが現在の「型友禅」と呼ばれるもので、これによって大量生産が可能となり、友禅が多くの人々にまで広がっていくのです。
また、京友禅を語るとき忘れてはならないのが京都の地下水。この良質の水が、華やかな色と柄に生命を与えるのです。





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